2025年11月②
11月16日
QNS 第3週
イタリア 14 - 32 南アフリカ
ボクスはンチェもマークスもデュトイx2もエツベスもデヤハーもヴィーセもいない。ライナーもムンゴメズルもデアレンデもクリエルもコルビだっていない。何故かHOの控えもいない。しまいにゃ先週のフランス戦に続いて14人になっちゃう。
。。。なのになんで勝っちゃうんだよ。
エラスマスさんは世界ランク1位であることなんて全然気にしてないように見える。今日も一見、訳分からないメンバー構成にも見える。でもその裏では、若手にボクスのジャージを着させるまでは、時間をたっぷりかけて用意周到に育成している。
今日のイタリア、SOガルビジは調子悪そうだったけど、全体としては悪くなかった。それでも終わってみればボクスの快勝。今日出場した若い選手たちはより一層自信を深めるだろう。
エラスマスさん、本当に稀代のチャレンジャー且つ稀代の名将だと思う。

11月16日
夢だとしたら悪夢。
でも夢じゃない。
これは現実だ。

11月16日
心を落ち着かせるために、
まずは一本煙草を吸い終え、
レビューを書き始めた。
いつも通りの感じ、
辛口で名指しで批判する感じ、
エディや協会に話を広げる感じ、
どのパターンで書いても、
今の日本代表と今の自分の気持ちが
全然上手く表現できない。
かれこれもう1時間。
寝不足か煙草の吸い過ぎか、
悔しさか歯痒さか憤りか絶望感か。
頭がボーっとしてきた。
もしレビューを楽しみにされていた方々、
今日は勘弁してください。すみません。
11月16日
無題

11月18日
大西さん
誕生日おめでとうございます。
いつも解説やイベント、SNS等で楽しませてくださり、ありがとうございます。
大西さんの解説は、
「戦術的に深い」
「言葉が優しい」
「プレーヤー視点がリアル」
という三拍子が揃った、日本で最も安定して分かりやすいラグビー解説だと思っています。
お身体に気をつけて、益々のご活躍をお祈りしています。

11月18日
ハカが始まる直前、イングランドの選手たちはためらいなく前進し、ハーフウェイラインまで迫る。8万人を超える観衆の地鳴りのような声援が響き渡る。
「スウィングロウ」の大合唱がスタジアムを揺らし、ハカの咆哮と正面衝突する。歌声と雄叫びが空中でぶつかり合い、まるで音そのものが戦っている。
カメラがV字の最前列、火の玉小僧ヘンリー・ポロックの表情を抜く。舌なめずりをしながら薄く笑みを浮かべたその顔は、不敵というより挑発的で、これから始まる衝突の火蓋を切るような気配すら漂わせている。
ハカが最高潮に膨れ上がる。黒い戦士たちも、いつもの静かな三角形をかなぐり捨て、イングランドの目前へ歩み寄る。両軍の間には、もう風すら通れないほどの緊張が満ちている。
その瞬間、テストマッチの枠を超えていた。まるでワールドカップの決勝前夜――歴史が書き換わる“あの瞬間”に立ち会っているかのようだった。
11月19日
QNS 第3週
イングランド 33 - 19 オールブラックス
試合の序盤は、オールブラックスのペースでした。試合開始早々に攻勢をかけ、WTBレスター・ファインガアヌクとHOコーディー・テイラーがトライを挙げ、0 - 12 とリードしました。
しかしイングランドも24分、CTBオリー・ローレンスが1本返し、5 - 12 と反撃を開始します。その後は一進一退でしたが、前半残り3分から、早くもこの試合のハイライトが訪れます。37分、39分とSOジョージ・フォードが立て続けにドロップゴールを沈めました。それはまるでイングランドのレジェンドSOジョニー・ウィルキンソンを彷彿とさせました。前半ペナルティ「0」のオールブラックスにとってはショックすぎる2発だったことでしょう。この時点で 11 - 12 でしたが、試合の流れは完全にイングランドに傾いたように見えました。
その証拠に後半開始早々、HOテイラーがイエロー。その間にFLサム・アンダーヒルのトライで逆転し、54分にはSOフォードの芸術的な50:22を起点にCTBフレイザー・ディングウォールがトライを重ね、25 - 12 と点差を広げました。
オールブラックスも64分にFBウィル・ジョーダンのトライで 25 - 19 としましたが、76分にSOフォードがPGを沈め試合を決定的にし、77分にはWTBトム・ローバックがとどめを刺しました。
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イングランドの強さは本物でした。この試合前までテストマッチ9連勝中とは言え、その間ランキングTOP3との対戦はなかったため、一部のファンからはその強さに対して懐疑的な意見も寄せられていましたが、そんな声も見事に吹っ飛ばしました。
ラインアウトはまさかのボロボロでしたが、スクラム、ディフェンス、タックルの強さは相変わらずでした。アンダーヒル、アールらの超攻撃型バックローに加え、以前は迫力不足だったバックス陣も両CTBディングウォール/ローレンス/、両WTBイマニュエル・フェイ=ワボソ/ローバックらがどんどん力を付け、この試合も躍動しました。試合前からエナジーが漲っていた火の玉小僧のFLヘンリー・ポロックも途中出場でチームのモメンタムをさらに加速させました。
ただ何と言ってもこの試合はPOMを獲得したフォードに尽きますね。まさにキーマンであり、経験豊富なSOが試合をコントロールして流れを作りました。この試合にフォードを先発させたボースウィックさんもファインプレーでしたね。
イングランドは苦しい序盤を乗り切るための戦術(堅いディフェンス+フォードのキックゲーム)が効果的でした。12点のビハインドを跳ね返すにはメンタルの強さが不可欠ですが、イングランドはその部分でも勝利に値する強さを見せたと思います。トゥイッケナムでのオールブラックス戦勝利は13年ぶりということで、象徴的な意味が大きいですし、連勝が続いている中でのこの勝利は彼らの自信をさらに高めるものとなると思います。
世界ランクもいよいよ3位まで上がってきました。北半球ではアイルランドやフランスを抑えてトップですね。ボースウィックさんにとっても、このチームの完成度をさらに高めるチャンスであり、今回の勝利をきっかけに、より強いイングランドを作るビジョンが現実味を帯びるでしょう。
振り返れば、B&Iライオンズ遠征で13人ものメンバーがタフなツアーを経験したこともチームに好影響を与えているのでしょうね。また個人的にはW杯も優勝し、現在テストマッチ33連勝と世界記録を更新し続けているレッドローズ(女子イングランド代表)の大活躍も良い刺激になってることと思います。まだ終わってはいませんが、2025年はイングランドのラグビーファンにとっては最高の1年になりそうですね。
それに引き換え、、、、長くなりそうなので止めときます(笑)。
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試合のハイライトはこちら
(フォードのDGだけでも観る価値あり)



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