2025年7月①


7月1日

【景気づけ】

RWC2007 ウェールズ vs 日本

こぼれ球をピックしたLO大野がビッグゲインし、SOロビンスからCTB大西へと渡り、最後はCTB今村からWTB遠藤へラストパス(敬称略)

いまだにこのトライを日本代表史上最高のトライに挙げる人もいますね。

土曜日も最高のトライが観れますように。




7月2日

エディーHC「奇襲攻撃」を予告
7.5 ウェールズ戦へ「守備は着手したばかり」


そっか。着手したばかりなら大量失点でも仕方ないね。2027年には熟成するのかな。
。。。ってなるわけないやろ!!!

あっ、エディに付き合ってたら心がもたないんだった。いかん、いかん。


7月2日

我が父祖の土地(ウェールズ国歌)

「アイルランドの叫び」と同じくらい好きな国歌。現地やお家で合唱したい方、まだ間に合います。こちらの Scrum Unison のページで練習してください。

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動画は2020年の6Ns。眼に涙を浮かべ、顔を紅潮させながら絶唱するアラン・ウィン・ジョーンズに心打たれます。




7月2日

3連覇達成のトゥールーザン。

齋藤直人は決勝も出番無しで、1年通してポール・グラウから2番手SHの座を奪うことは出来なかった。

20試合、645分出場。内容は決して悪くなかった。来季はデュポンも復帰し厳しいSH争いが続くけど頑張って欲しい。

ただチームから愛されていることだけは間違いない。




7月2日

数年前、プレミアのブリストルにいた頃は強い・速い・うまいの全てを兼ね備え、世界No.1のCTBの名を欲しいままにしていたランドランドラですが、TOP14のリヨンに移籍してからの直近2年は28試合で僅か2トライと全く結果を残せてません。

静岡に来てどうなるか注目ですね。

※動画はブリストル時代のものです。




7月2日

週末のお楽しみ(備忘録)




7月3日

全体的にエディになってから一番期待できる気がする。神森/中野/北村/ヴァイレアには特に期待。

10番は李か。。。

超速かキッキングかハイブリッドか?戦術も気になるけど1点差でも良いから勝って欲しい。

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どうでも良いけど写真酷いね。コーネルセンなんて床屋のマネキンみたいな角刈りになってる(笑)。




7月3日

昨日のレッズ戦。B&Iライオンズツアーに参加中のウェールズ代表キャプテンFLのジャック・モーガンが無双し、文句なしのPOMを獲得しました。

・タックル成功数:21
・ターンオーバー:3
・キャリー:9
・ゲインメーター:49
・トライ:1

この選手がいないウェールズに、日本は絶対に負けるわけにはいきません。




7月3日

【ウェールズメンバーの顔と名前】

右上の数字はキャップ数、控え19番以降はポジションも書いてます。

控えはFWD6名+BACKS2名ですのでFWD勝負でしょう。12番トーマスはSOもできます。

若手中心なので日本に勝機はあると思います





7月3日

ノンキャップ選手の顔をくり抜きました。

1人の正方形は1辺1000pxです。300dpiで印刷すると1辺が約85cmですので、適宜縮小/拡大してください。

・うちわに貼る
・顔だけ切り抜く
・目を開けて耳にゴム付けてお面にする
・超巨大印刷してJ SPOのカメラに抜かれる(笑)

よければ使ってください。





7月3日

ぎゃははは(笑)(笑)(笑)




7月3日

'We want to play fast' - McKenzie and All Blacks seek to up the tempo

今年のオールブラックスは「速さ」を徹底追求するラグビーを掲げています。

SO候補のDMAC曰く:
「速さとは、無秩序にボールを回すことではなく、判断と行動を素早くすること」

こう言える日本選手がいるのでしょうか?
こう言える環境が日本代表にあるのでしょうか?




7月4日

今週はトラブル無し。気分が良いのと、明日の必勝を祈願して、これからプロジェクトの新メンバーをご馳走しに行ってきます。久々カラオケも行っちゃおうかしら。エルレやワンオクがいいかな。ゆずとかスピッツにしようかなぁ。

皆さんも1週間お疲れ様でした。
時空を超えてカンパ~イ!!




7月5日

日本 24 - 19 ウェールズ

4分、不用意な反則からテリトリを獲られ、自陣ゴール前ラインアウトからCTBトーマスに先制された日本だが、14分、ウェールズが自陣から蹴ったハイパントのボールをWTBツイタマが後ろに落球するも、CTBライリーがウェールズゴール前まで絶妙のキックで蹴り返す。ウェールズはたまらず外に蹴りだす。ツイタマのハイボールの弱さが早くも露呈し、今後に不安を残す。22m付近からの日本のラインアウト。FLコーネルセンがクリーンキャッチし、LOディアンズにパス。ディアンズはディフェンスをひきつけ、SH藤原にパス。さらにデコイ(おとり)ランナー2人がディフェンスを2人ひきつけ、スペースのSO李にボールが渡る。李はつかまりながらも、すぐ後ろにサポートしていたWTB石田にパス。石田は少しゲインし、絶妙のタイミングでFB松永にラストパス。最後は松永がディフェンス2人を振り切りグラウンディング。李のゴールも決まり 7 - 7 の同点に。このトライは何度も何度も練習したのだろう。一糸乱れぬ連続パスが決まった、本当に美しいトライだった。

直後のウェールズキックオフ。キャッチした藤原がキックで大きくハーフウェイを超えて陣地を戻す。しかしラインアウトをキープしたウェールズのSHハーディがハーフウェイ手前からハイパント。22m付近でツイタマがものの見事なノッコン。恐らく太陽が目に入ったのだろうがそんなの言い訳にはならない。そしてこのタイミングでボールを追っていた松永が負傷で退場。嫌な流れになる。22m付近のウェールズボールスクラム。ウェールズが左に展開しつつ、誰もいないディフェンスラインの裏にハーディーがキック。WTBアダムスと松永に替わって入ったばかりのFB中楠がインゴールで競り合う。TMOの結果、中楠が故意にボールを叩いたとの判定でウェールズの認定トライ。中楠ももちろんイエロー。中楠はFBも出来るのだろうが、リーグワン出場15試合は全てSOの出場。「何回かやったことがある」のと「上手にできる」とは大違いだ。FBの後ろにキックが飛んでいく時点でポジショニングが浅いと言える。それなら中楠をSOにして、李をFBにすべきだったのではという考えが頭をよぎる。

直後の李のキックオフがダイレクトでタッチに。流れがますます悪くなる。ハーフウェイでのウェールズボールスクラム。スクラムが少し右に回り、藤原もスクラムの右側に位置していたので、日本から見てスクラムの左側に大きなスペースができる。キャップ数108のNo.8ファレタウがその隙を見逃すはずは無く、大きくゲイン。この時点で3対1のオーバーラップが出来てしまう。大外で簡単に繋がれ、最後はWTBロジャースがグラウンディング。これで 7 - 19。結局このまま前半終了。ポゼッションもテリトリーも劣勢。それでも日本のディフェンスは健闘している印象だった。

迎えた後半、徐々にスクラムで日本が優位に立ってきたように見えた。日本は何度か攻めるも1stアタックでターンオーバー(ジャッカル)される。ただウェールズの攻撃も日本のディフェンスが我慢して我慢してこらえる。この我慢が流れを引き寄せる。

51分にツイタマに替わりヴァイレアが、57分にはアマトに替わりガンターが投入される。この2人なら何とかしてくれそうな予感がする。そのタイミングでの何度目かのウォーターブレイク。ここで流れが大きく変わる出来事が起こる。30度を超える酷暑の中、お客さんのウェーブが巻き起こる。特に太陽さんさんのバックスタンドのお客様がみんなめっちゃ元気だった。この光景は胸にグッと来るものがあった。その直前のターンオーバーからの仕掛けやお客さんの盛り上がり含め、流れは完全に日本に来ている。

直後のウェールズゴール前の日本ラインアウト。10回以上フェーズを重ねた後、最後は中楠が左サイドで相手ディフェンスを振り切りグラウンディング。これでさっきのはチャラだ。李のキックも決まり 14 - 19 と追い上げる。流れを逃さない日本は24分、李がPGを沈め、17 - 19。

そして68分、敵陣での日本ボールスクラム。PR紙森がどんどん前に出る。結果ウェールズのペナルティ。紙森は本当にスクラム強い。この時間帯でなんであんなに前に出れるのだろうか。スラムダンクでミッチーがヘロヘロになりながらスリーポイントを決めるシーンがダブり、少し涙がこぼれる。直後のラインアウト、日本がモールを押す。沢木さんが「これいける」と叫ぶ。途中CTB中野とヴァイレアがモールに加わる。ラストはヴァイレアが押し込んでついに逆転する。李のゴールも決まり 24 - 19。残り9分、ウェールズに逆転する力は残っていなかった。フルタイム直後、倒れながら両手を天に突き上げたリーチの姿が印象的だった。

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ウェールズは明らかに疲弊していた。攻守を引っ張る大黒柱のキャプテンのFLジャック・モーガンと6Ns全試合に先発した絶対的な司令塔のSHトモス・ウィリアムズを欠いているとは言え、あまりにも単調なアタックは恐怖を感じなかった。そして試合開始直後にLOベン・カーターが退場したのも大きかった。カーターはラインアウトのコーラー(caller=サインを指示する役)だったこともあり、ウェールズのラインアウトは壊滅的だった。来週立て直すことができるかと思うくらいの試合の出来だったと思う。

日本のこの勝利がいかに大きいかは、エディのホッとした笑顔が物語っている。日本の勝因はズバリ、ディフェンスだと思う。迫力のなかったウェールズの攻撃とはいえ、試合を通じて88%のタックル成功率を記録した(後半だけなら91%)。ディフェンスは着手したばかりと聞いたが、この試合に限ってはディフェンスが見事に機能していたと思う。

そして個人的なMVPはフロントローの3人だ。後半のスクラムの修正は見事だった。何よりこの暑さの中、80分試合に出続けるなんて尋常ではない。替えたくても替えられないくらい3人の出来が良かったのだろう。この3人にはもうなんか買ってあげたい(笑)。ディアンズ、リーチは相変わらずのハードワークだった。そしてコーネルセンも良かった。タックル、ラインアウト、ラインアウトスチール。とにかくいるだけで安心感が違う。藤原も相変わらず元気いっぱいで良かった。藤原があんなにキックの距離が出るかと驚いた。そして個人的に問題視していた李。思ったより良かった(笑)。疑ってすみませんでした(笑)。特に去年と比べてキックの精度と飛距離が良くなった気がする。ただランに行く判断やゴール前で少し慌て気味なところは今後の課題だろうか。そして中野。めっちゃ良かった。CTBらしく何度もペネトレイトしていたし、ディフェンスでのライリーとの連携も特に問題なかったと思う。石田も頑張ったね。松永は来週出れると良いね。ガンターも良かった。前半あまりにも寄りが遅く、ノットリリースを連発したけど、ガンターが入ってからは修正できたと思う。そして何といってもヴァイレア。やっぱりヴァイレアは強い。ランはもちろんディフェンスも良いし、今日はあまり機会はなかったがハイボールも強い。華もあるし、今後も代表に定着してほしい。

さて、日本の戦術はどうだったのだろうか。「Kick To Pass Ratio(キックとパスの割合)」のスタッツを見ると「1:5.7」だった。去年1年の平均が「1:8.6」だったので、大分パスの回数を減らしキックを使った印象だ。エディがどういう指示をしたかは不明だが、この暑さもあったのだろうか、特に「超速」にこだわった印象はなかった。これで勝利という結果が出たのであれば、今後もあえて「超速」にこだわる必要もないだろうと思う。ただ、ひょっとして「超速」にこだわっているのは、我々ファンやマスコミだけなのかもしれないと、この試合を観てふと思った。

いずれにしろ課題や収穫が多い試合だったと思う。まずは来週もきっちりウェールズに勝つこと。それが最優先だ。同じくらいの力量のチームが2週連続で戦う場合、往々にして1勝1敗になる傾向がある。それは負けた方はきっちり修正し、勝った方が少し満足してしまうからだ。特にこの試合、80分出続けた選手がたくさんいる日本。きっちりリカバリーして来週も頑張れ~。
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試合終了後、オールブラックス vs フランスを見始めたところでLINEが。見たらウチの前に悪友2人が待ち構えてました(笑)。そのまま横浜に繰り出し祝杯を上げてます。2013年の時も同じメンバーで飲みました。やっぱり日本代表の勝利はいつでも格別ですね。このままで秋にオーストラリアやアイルランドに勝てるとは思ってませんが、それはその時で。今日は素直に喜びたいと思います。特に暑い中、現地で日本に声援を送ってくれた皆さんには本当に頭が上がりません。ありがとうございました。それでは2軒目行ってきます。改めて、皆さんおめでとうございました。時空を超えてカンパ~イ!!!


7月6日

日本 vs ウェールズ

トライシーンは何度もご覧になったと思いますので、個人的に印象的だったシーンをどうぞ。

①猛暑の中のお客さんの魂のウェーブ
②涙腺崩壊させる紙森のスクラム
③これまた涙腺崩壊の試合後のリーチ
④紙森と竹内を労う石田とガンター

しみじみ思います。本当に勝って良かったと…




7月6日

日本を照らす新しい二筋の光明




7月6日

たまに流れてくる

「弱いウェールズにギリギリ勝って大喜びしてるの頭おかしいんじゃないの」

的なツイート

こういう時は素直に喜んでりゃ良いんだよ、バーカ!!
フォローもされてないけどブロックしてやったわ!!


7月6日

天気と気分が良かったので嫁さんと江の島をブラブラ。

お昼は海鮮が評判のお店へ。お店は島の西に位置してるので、張り出したテラスからの眺望は、遮るものが何もなく、潮風を受けながらビールと海の幸を堪能。

仕事も上手くいきそうな目途が立ち、日本代表も勝利。
風が本当に気持ち良かったです!




7月7日

Water Boy of The Year!!(笑)




7月7日

今日は令和7年7月7日。
日本全国FLの日ですね(笑)。
新旧好きな選手を挙げてみました。

石塚 武生 / 梶原 宏之 / 伊藤 鐘史
斉藤 祐也 / 箕内 拓郎 / 菊谷 崇



吉田 杏 / 三木 皓正 / 佐々木 剛
末永 健雄 / ベン・ガンター / ジョーンズ・リチャード剛




7月7日

南アフリカ 54 - 7 バーバリアンズ

今更ですが、ようやく色々観始めてます。

ロビー・ディーンズさん率いるバーバリアンズでしたが、ボクスに手も足も出ませんでしたね。世代交代が叫ばれてはいますが、何度目かの黄金時代を迎えてる感じです。

全8トライ中、5トライがリーグワンの選手でした。




7月9日

「夏の砂の上」

今日は半休。午後、嫁さんと映画鑑賞。

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子供も仕事も無くした男
愛を感じられない少女

鬱屈と悲しみ
やり場のない寂寥感と焦燥感

心が干上がっていく
まるで「夏の砂の上」にいるように。。。

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少女との触れ合いを通し、喪失からの僅かなる再生を描いた、良質な余韻の残る佳作。よろしければご覧ください。




7月10日

先週よりも楽しみなメンバー。連勝してこそ価値があるので、やっぱりディフェンスとセットプレーだ。

個人的な楽しみは齋藤。TOP14で学んだキックと緩急を存分に発揮して欲しい。

先週も出ずっぱりだった先発組が早く交代できるような試合展開になりますように。

※今日は、頭ちょん切れてないね(笑)




7月10日

対日本戦 #2
ウェールズのメンバー

先週と同じく控えはFWD6+BACKS2の布陣。先発の黄色が先週欠場or控え。控えの水色はノンキャップ。

先週ケガのラインアウトの要LOガンター、100Cap以上のNo.8タファレタウが欠場なのは痛いですね。

ただオスプリーズで揃えたHB団は要注意。個人的にはFBマレーが怖いです。

さて連敗止められるでしょうか。





7月10日

週末のお楽しみ(備忘録)




7月11日


 景気づけ①


ヴァイレアの今季の印象的なトライまとめました。
明日も豪快なトライが観れると良いですね。




7月11日


 景気づけ②


石田吉平の今季の印象的なトライまとめました。
明日もニンニンなトライが観れると良いですね。






7月12日

日本 22 - 31 ウェールズ

①気になった個人

・LOウルイヴァイティ
前半、ゴール前での度重なる反則。サイドエントリーなど、規律への意識が高ければ防げる反則だった。

・No.8マキシ
まずはノッコン3回。いずれも相手ディフェンスに絡まれてのノッコンではなく、攻撃時のパスを受ける際のノッコン。汗で滑るとは言え、3回は多過ぎる。ちなみにCTB中野もノッコンを連発していたが、中野の場合はディフェンスのプレッシャーがある中でのノッコンなので、マキシのそれと一緒にするのは気の毒だろう。

そして9分、ウェールズの最初のトライ。タックルされたウェールズの選手を追いかけすぎて、後ろからサポートしているFBマレーの動きが全く目に入っていない。大きくゲインしたマレーはWTBアダムスにラストパス。

ただそれよりももっと問題なのは、28分の自陣ゴール前でのモールディフェンス。あの時点では日本の反則が重なっていて、コーション状態(次に誰か反則したらシンビン)だったと思う。にも拘らず、モールの横から不用意に入ってシンビン。あの時間帯であの点差(3 - 7)なら、語弊はあるが、ある程度あっさりトライを獲られたほうがマシだった。それよりシンビンを取られて、スクラムやディフェンスに数的不利を、そのシンビンの10分間作ることの方がチームにとってマイナスだということが全く理解できていない。案の定、36分に日本のディフェンスが1枚足りないことが原因でアダムスに大きくゲインを割られトライを獲られ、大きく点差を広げられてしまった。個人的には、もう代表に呼んで欲しくないレベルの足の引っ張りだった。

・SO李
個人的な勝負の分かれ目は64分の場面だったと思う。CTBライリーのトライで 22 - 24 と迫った直後。気の利くSH藤原が密集でボールを奪い、サポートしたFLガンターと大きく前進。そこからパスアウトされたボールを李が強引に前進してしまった。そしてウェールズのダブルタックルに阻まれ、ノッコン。あの瞬間、FBグリーンの動きにつられた相手ディフェンダーが少し前に出て、横にいたFLリーチがどフリーだった。リーチもそれを察知していたのだろう、両手を広げボールを要求していた。もっと言えば、あの時点で外にライリーがいて、大外にはWTBヴァイレアも両手を広げボールを要求していた。4対3の数的優位を作れたあの場面で大男2人に間に突っ込んでいく判断。SOとしての判断の悪さが現れた場面だと思う。そこから試合の勢いがウェールズに渡ったように見えた。勿論、単純に李を責めるわけにはいかない。経験の少ない李を使うエディの責任だ。

②戦術

エディは前半、キッキングゲームを指示した。ここで言うキッキングゲームとは、エリアを獲得するためのキックではなく、SH齋藤やSO李からのコンテストキック(ハイパント)。ただ背の低い石田しか競りに行かないので、ことごとく相手ボールになっていた。仮にキャッチしたとしても、1人だけだと次の攻撃には繋がらずターンオーバーされて終わりなので、少なくとも2人は競りに行ってほしかった。そもそも落下地点への入りが遅い。決して有効な戦術だったとは言えないだろう。あくまで結果論だが、個人的には前半からボールを回して欲しかった。ウェールズに連勝するには、前半で日本がリードして、後半ウェールズを疲れさせ、焦らせたかった。後半からは一転、ボールを回していたが、暑さと連戦の疲れで足が止まっていたように見えた日本のバックス陣では単調な攻撃を繰り返すだけだった。エディの場合「戦術」が先走っているように感じる。齋藤にキックを蹴らせたのは、フランスでの活躍を見聞きしてのことだろう。実際、齋藤のキックはそれほど悪い場所に蹴ったわけではない。いかんせん、ハイボール処理を得意とする選手がいないのであれば、作戦としては片手落ちだと言わざるを得ない。あえて個人的には「超速」とは言わないが、藤原先発で速いテンポでガンガンボールを回す強気な采配の方が、結果論としては良かった気がした。そして、足がつりまくってたライリーを何故植田に交代させなかったのか。理解に苦しむ。

③課題

やはりタックルを中心としたディフェンス。先週あれほど良かったディフェンスも、この試合ではまた課題になってしまった。1対1で止められないのと、少しずらされると反応が遅い。何故同じレベルのディフェンスを2週続けて出来ないのだろうか。疲れか、相手のアタックの改善か、それとも根本的なスキルの問題か。ウェールズに何度もやられたジャッカル。この2試合で日本は何個ジャッカルできただろうか。何度も後退したモールディフェンスの弱さも浮き彫りになった。

④今後

ウェールズとの2連戦。やはり歴史上最も追い込まれたウェールズの執念は凄まじかった。個人的にはなんとなく連勝出来ると勝手に思っていたが、やはりそんなに甘くはなかった。あえて収穫を挙げるとすれば、ある程度通用する選手が固まってきた感があることか。PR紙森、竹内、HO原田、江良、LOディアンズ、FLコーネルセン、ガンター、SH藤原、CTBライリー、WTBヴァイレアあたりだろうか。勿論リーチは素晴らしいが、2027年には38歳か39歳になるリーチにいつまでも期待するのが本当に正しいのだろうか。そしてエディの戦術がいまだ不明瞭なのが気にかかる。昨年と比べ何が進歩したのか。いわゆる「超速」か?あるいはディフェンスか?キッキングゲームか?いずれも「No」だ。変わったのはメンバーだけだ。紙森が現れ、コーネルセンが復帰し、ヴァイレアが期待させてくれる。何が言いたいかというと、メンバー選考がいかに重要かということだ。戦術が不明瞭でも、優秀な選手が集まれば、ある程度は国際舞台でもやれると個人的に思っている。勿論、優秀なメンバーが固定された上に、そのメンバーに適した戦術が乗っかってくれば言うことはない。計らずも今日の試合で心許ないポジションが露呈されたと思う。もう1人のLO、FL、No.8、SO、WTB、FB。ポジティブに考えれば、このポジション候補はまだまだいる。(資格がとれれば)ハリー・ホッキングス、タタフ、吉田 杏、佐々木 剛、山沢 京平、根塚 洸雅、竹山 晃暉、モエアキオラ、先週怪我した松永、早稲田の矢崎、等々。そしてコンディション不良と言われて招集されなかった選手も沢山いる。エディや永友さんには、今後は真の実力者を見極めて、メンバー選考に臨んでほしいと切に願う。また振出しに戻ってしまった日本。次はパシフィックネーションズだ。今更だがディフェンスやセットプレーなどの基本スキルをさらに磨いて、可能な限り穴の少ないメンバー構成で挑んでほしい。逆に言えばまだ伸びしろがあると言える日本。かと言ってもう残り2年しかない日本。この2連戦で何を学んだか、その成果を夏に見せてくれることを祈るばかりだ。

⑤番外:午後2時台のキックオフ

ウェールズ協会の反対を押し切り、午後2時台のキックオフを強行した日本協会。先週はウェールズが酷暑に対応できず疲弊した印象だったが、今日はホームである日本の方が汗で滑る環境に対応できず、安易なエラーで流れを手放した印象だ。いくらワールドラグビーのプロトコルにVery Highの条件下として明記されている、ハーフタイムを20分確保し、ウオーターブレークも確保することを条件にすると言っても、普通に考えて異常だ。現にウェールズのベテランNo.8ファレタウ(34)は先週熱中症になり症状が回復しなかったため今週欠場との報道があった。屈強なラグビー選手が熱中症になるほどの条件で試合を強行する神経はまともではない。聞けばたくさんのお客様も体調不良で倒れられたとのこと。高齢者や子供にとっては特にリスクが高い。思ったほどスタジアムが超満員にならかったのも暑さが原因であることは間違いないだろう。それなのに日本協会の岩渕は「どこの国でも同じこと。北半球の試合でヒーターをつけてくれるわけではない。違った環境でプレーし、各チームが適応することは、ラグビーの醍醐味です」と、命の重さと勝ち負けを比べるような能天気なコメントを残している。たとえウェールズ側が了承しても「今の日本の暑さは危険です」と言って、適切な時間帯に自ら設定するのが筋だろう。こんな事が続くようであれば、今後どこの国も日本に来てくれなくなるだろう。


7月13日

2 / 8(8分の2)

昨日のウェールズ戦、前半日本はハイパンで相手体力を奪う作戦だったと思うが、再獲得は8本中わざうか2本と低く、相手のカウンターや裏へのキックで、逆に日本の走行距離が増え消耗に繋がった。そもそもキックが多くなったのはブレイクダウンで劣勢になり、キックせざるを得ない状況になってしまったからだ。

ブレイクダウンの改善なくして、PNCの優勝はないだろう。




7月14日

ウェールズ勝利を決定づけた、李のダイレクトタッチについて

「李は22mラインの外側にいたので、あれはダイレクトタッチにならないのでは?」

というDMをフォロワーさんから頂きました。

折角ですので、その際に回答したものをシェアしますので、よろしければご参考まで。

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1. ダイレクトタッチとは

自陣の22mラインの内側(=敵陣ゴール側)で蹴ったボールが、直接タッチラインの外に出てしまうこと。その場合、蹴った地点のタッチラインから、相手のラインアウトで試合再開となる。

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2. 大事なのは2点

(1) 蹴る前のポイントがどこか?
(2) 蹴った場所はどこか?

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3. 4つのパターン

※定義
22m内:自陣22mラインの内側(=敵陣ゴール側)
22m外:自陣22mラインの外側(=自陣ゴール側)

① (1)22m外 (2)22m外
例えば、22m外でラックを作り、ラックから出たボールを22m外からキック。ボールが出た場所から相手ラインアウト。

② (1)22m外 (2)22m内
例えば、相手が蹴ったボールをFBが22m外でキャッチ。前が空いてたので22m内まで前進し、そこからキック。直接タッチラインの外に出たら、ダイレクトタッチ。

③ (1)22m内 (2)22m外
例えば、22m内でラックを作り、SHが22m外にいる後ろのSOにパス。パスを受けたSOが22m外からキック。直接タッチラインの外に出たら、ダイレクトタッチ。

今回の李のパターンがこれに当たります。

たまにレフリーが「テイクンバック(taken back)」と叫んでると思いますが、これは「22m内から22m外へボールを戻したよ(take back)」という意味になります。「テイクンバック」されるとキックの結果等が変わりますので、今後注意して聞いてみてください。

④ (1)22m内 (2)22m内
これがダイレクトタッチになるのは明らかですね。

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動画を見ると、藤原と李の意思疎通ができてなかったようですね。李は恐らく藤原が蹴ると思ったため慌ててしまったように観えます。どんな時でも慌てちゃダメですね。こういうところにも李のSOとしての経験不足が如実に表れていますね。


7月15日

♪一歩進んで二歩下がる~、じ~んせいはワンツーパンチ
。。。って歌ってる場合じゃないね。



Lennyの#ラグビー豆知識

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