642 賢くなった浦安


2025年12月28日

昨シーズン最下位に沈んだ浦安が、第3節を終え、2勝1敗の6位につけています。あくまで個人的な見解ですが、ここまでの浦安好調の理由を書いてみましたので、ご興味あればご覧ください。

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1. 戦術的特徴

今季の浦安は、昨季の“やりたいラグビー”を一度リセットしている印象を受けます。

・無理な展開を減らす
・フェーズを重ねすぎない
・リスクの高い外展開を選ばない

という、極めて実利的なゲームマネジメントが目立ちます。「派手さを捨てた、勝つための現実路線」というところでしょうか。

特に顕著なのは、以下の3点です。

① キックの使い方が明確

昨季は「回したいが回しきれない → ミス → 失点」という流れが多かったですが、今季は

・10番・15番を中心に
・早い段階でエリアを取る
・相手陣でプレッシャーをかけ直す
という割り切ったキック選択が徹底されています。

「相手にボールを渡しても、危険な場所では渡さない」

この思想が、失点減につながっていると思います。

② ブレイクダウンを“戦場”にしている

浦安は今季、接点での役割分担が非常に明確です。

・1人目:必ず前進 or 倒れ方を意識
・2人目:即座に体を低く当てる
・3人目:無理をせず形を整える

結果として

・不要なペナルティが減少
・ターンオーバーされにくい
・攻撃のテンポが安定
という「地味だが効く」改善が見られます。

③ ディフェンスは“ライン速度より配置”

昨季はラインスピード重視で裏を取られる場面が多かったですが、今季は

・無理に前に出ない
・内側を締める
・1対1で負けない配置

を優先してるように見えます。特に22mライン内の守備が明らかに粘れるようになっています。

これらの要素が、平均失点が昨季:約41点 → 今季:約27点へと繋がってると思います。

2. 今季の注目選手(タイプ別)

① 今季の浦安FWDは、スターより“壊さない職人”が効いています。

・セットプレーで大崩れしない
・無理なオフロードをしない
・反則をしない

この積み重ねが、試合を常に射程圏に保っています。

② 今季の浦安を語るうえで、9番・10番の判断力向上も外せません。

・ボールを速く出す
・でも無理はしない
・点が取れない時は我慢する

「自分たちが強者ではない」ことを理解した上での成熟したゲーム運びができています。

③ WTBやFBに

・無理な個人技
・単独突破依存

が少なく、「キャリー → サポート → 次のフェーズ」という連続性を大切にしている点が印象的です。

3. 昨季との決定的な違いは何か?

一言で言えば、
「自分たちの現在地を正確に受け入れた」
これに尽きるのではないでしょうか。

昨季は
・D1で“通用するラグビー”を模索
・理想と現実のギャップに苦しむ
・失点後に崩れる

今季は
・D1で“勝ち点を拾うラグビー”に集中
・80分の設計ができている
・僅差の試合を耐えられる

これは戦術以上に、メンタルと経験の成熟が大きいかもしれません。勿論、ヨーロッパでの指導経験が豊富なグラハム・ラウンツリーHCの指導や新キャプテン藤村琉士のキャプテンシーも好影響を与えていることは間違いないでしょう。

4. まとめ

今季の浦安は「強くなった」というより、「賢くなった」と言えるのではないでしょうか。

・派手さはない
・圧倒もしない
・だが、簡単には崩れない

リーグワンの長いシーズンにおいて、このタイプのチームは確実に勝ち点を積み上げます。今後、上位勢とのさらなる対戦で

・スクラムがどこまで耐えられるか
・後半20分の集中力を保てるか

が試金石になると思いますが、「昨季最下位のチーム」として見るのは、もはや不正確かもしれませんね。今後の浦安の戦いぶりから益々目が離せません。



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