639 <静岡ブルーレヴズU18設立>に思うこと


2025年9月24日

静岡が <静岡ブルーレヴズU18>を設立 した。リーグワン協会は「レヴズがいい動きをしているね」と傍観するのではなく、これを契機に「全国的なクラブU18ネットワーク」を制度化・支援する役割を果たすべきなのかもしれない。もし協会が何もせずほっといたら、以下が起きる懸念がある。

①地域格差の拡大
 首都圏や資金力のあるクラブだけが強化拠点を持ち、地方の選手が機会を失う。

②高校ラグビーとの摩擦
 部活動との役割分担が不明確なまま進むと、選手や指導者の間に対立が生まれる。

③育成の質のバラつき
 科学的トレーニングやキャリア教育がクラブごとに差が出る。

④選手キャリアの不安定化
 プロになれなかった若者への進路支援が十分でなくなる可能性。

⑤代表強化の非効率
クラブ内で育った選手が代表アカデミーにつながらず、発掘漏れが発生。

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だから協会が取るべきアクションは、例えばこんな感じだろう。

①育成ガイドラインの策定
 フィジカル・スキル・メンタル・学業支援を含んだ全国標準を提示。指導者研修やライセンス制を導入し、最低限の質を保証。

②クラブU18同士の競技環境整備
 「全国U18クラブリーグ(仮称)」の立ち上げ。高校ラグビーとは別軸で、プロクラブ育成の成果を競う場を提供。

③学校との協働モデル構築
 部活動とクラブ活動の二重負担を回避するルールを策定。学校とクラブが協力できる「デュアル登録制度」などを検討。

④代表パスウェイの明確化
 クラブU18 → 協会アカデミー → U18代表/U20代表 → シニア代表という一貫ルートを可視化。協会が各クラブのU18活動をスカウトの場として活用。

⑤財政・人的支援による地域格差の是正
 育成未整備地域のクラブに対して、協会が資金やスタッフを派遣。全国どこでも才能が埋もれない環境を作る。

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静岡ブルーレヴズU18の設立は、クラブ主導による育成強化の好例だろうけど、これを全国的な制度として整備しなければ、ラグビー界は「地域格差」「部活との摩擦」「代表強化の停滞」という課題に直面するのかもね。協会はこの動きを契機に「全国標準の育成制度」+「クラブ・学校・代表の連携強化」を推進する責任があるのだろう。

LENNY'S RUGBY

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