310 生き様 - 生方 信孝


自分が生方選手(ホンダ)を初めて生で観たのが2021年4月10日の三菱重工戦
前日に福岡に出張で来ていて、一度ミクスタに行ってみたいという思いもあり、観戦した

試合はホンダが8トライ差をつけて圧勝したが、自分が一番衝撃を受けたのが『声』だった
試合中ずっとホンダの選手から『声』が発せられていた
「いいチームだなあ」と最初はぼんやり観ていたが、どうやら同じ選手の『声』のようだった
それがはっきりしたのが自分の目の前でスクラムが組まれた時
スクラムの一番反対側のタッチ際からその『声』は届いた
それがWTBの生方選手の『声』だった
『大丈夫!大丈夫!まだ敵陣!』
圧倒的な声量だった
その後も生方選手に注目し続けていたが、チームが劣勢の時に生方選手の『声』が聞こえてきた
『ここが大事!』『ディフェンス!』『自分たちにチャレンジしよう!』

自宅に戻り、急いで2021年のホンダの試合を音量をデカくして全部観返した
ホンダは連敗していたこともあり、どの試合でも生方選手らしき『声』が聞こえてきた
自分は30年以上ラグビーを観ているが、ここまでの選手は初めてで、心打たれた
リーグワンのほとんどの試合はハイライトでしか確認していないが、ホンダの試合はフルで観た
生方選手の『声』が聞きたかったから

もちろんプレーも一級品、身体は小さいが走力、運動量はピカイチでセブンズの代表にもなった
2013年マレーシアで行われたアジアセブンズ決勝で挙げた生方選手のトライは今でも覚えている

そしてもう1つ特筆すべきが『チーム愛』

NECとの入替戦2戦目、試合後のインタビュー
「僕はヒートのことが相当好きです。これはもう間違いないです。ヒートが大好きです。」
こんなにドスレートにチーム愛を表現できる選手はなかなかいないと思う
今思えば、溢れるほどのチーム愛があったからこその、あの『声』だったのだと思う

生方選手は続ける
「約12年間の長い間、第一線で出させてもらって、入替戦や自動昇格、自動降格、さまざまな経験をしました。負けてる数の方が圧倒的に多いです。でもヒートは何度も崖っぷちに立たされて、そこから何度も這い上がってきた。本当に何度もどん底を経験しました。そこから何回も成長しています。今も成長段階です。いつか日本一を掴み取る日が必ず来ると信じています」

生方選手の声、プレー、チーム愛、生き様、面構えのわりに丁寧なしゃべり方、人柄、優しさ
全部好きでした




Lennyの#ラグビー豆知識

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