224 出場辞退 - ベン・ヤングス
ベン・ヤングス(イングランド)は2011年から3大会連続でW杯に出場していて、代表キャップ数は104(2020年12月時点)を誇る。
そのパス・スキルと密集からのボールさばきは「芸術」とも称され、WTBに負けないスピードで自らもトライを取りに行ける天才SH。2013年にはプリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズのメンバーとしてオーストラリアに遠征している。
このライオンズ遠征に選ばれる事は、イギリス国民にとって大変栄誉な事であり、同時に選ばれるのも非常に難しい。イングランド代表のキャプテンすらメンバーから外されてしまう事もある。国代表に選ばれる、そしてプリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズに選ばれることを目標としている選手がほとんどだ。
このベン・ヤングス、2017年のライオンズのメンバーに選出されたにも関わらず、出場を辞退した。
その理由が、
「家族との時間を大切にしたい」
イングランド代表でフッカーとして活躍する2歳年上の兄トム・ヤングスの奥さんが、ガンを患っており3年間闘病生活をしているとの事。余命も長くない状態にあるため家族との時間を選んだのだ。ベン・ヤングスにとって家族が困難な時に一緒にいてあげれない事は、ライオンズメンバーに選ばれない事よりも辛いのだ。
自分の名誉を捨て家族を第一に考える男が世界中にどれだけいるだろうか。ラグビー選手としても一流の男は家族思いで、きっと誰からも愛される男なのだろう。
↑